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トリガーボード・トリガーケーブルとは?
「トリガー」とは、なにか物事が起こるきっかけを意味します。
電子工作に用いられる「トリガーボード」や「トリガーケーブル」は、意図的に必要な電圧を取り出すためのトリガーとして使用するものです。
下記の写真が分かりやすいかと思います。
電流を測定する商品の紹介ページに掲載されていた画像なんですが、トリガーとなる回路が実装されていないデバイスでは、電流が流れないことを示しています。
例えば、最近のモバイルバッテリーには、「USB PD(PowerDelivery=パワーデリバリー)」という規格が採用されています。
「USB PD」は、普通に充電するよりも、短時間でより多くの電力をデバイスに供給することができる仕組みです。
ところが、自作回路にUSBケーブルをただ繋いでも「USB PD」は働いてくれません。
電気を送る側と受け取る側が、お互いに「3A送っていいですか?」「良いですよ」という通信に行う必要があります。
「モバイルバッテリー」や「スマートフォン」は、その通信を行う機能を搭載しているので、お互いがUSB PDに対応していれば、USBケーブルを繋ぐだけで、急速充電が可能です。
しかし、もし自作回路でその通信機能を実装するとなると大変です。
そこで、必要になるの「トリガーボード」や「トリガーケーブル」です。
9Vを取り出したいときは、9Vのトリガーボード(トリガーケーブル)を。
12Vを取り出したいときは、12Vのトリガーボード(トリガーケーブル)を使います。
出力側が備えていない電圧を取り出すことはできない
ただし、一つ注意点があります。
出力側が備えていない電圧を取り出すことができません。
例えば、自作回路に12Vを取り出したいなら、モバイルバッテリー側にも12Vを出力できるスペックが必要です。
5V出力だけしか対応していないモバイルバッテリーも多いです。
「トリガーボード」と「トリガーケーブル」、どっちを選ぶ?
ブレッドボードを使って、テスト回路などの抜き差しを行う場合は、トリガーボードの方が便利です。
また、トリガーボードの方が値段も安い傾向があります。
ただし、トリガーボードは非常に入手性が悪いです。
購入できるショップは数が限られています。
対して、コンパクトな作りにしたいなら、トリガーケーブルの方が向いています。
Amazonでも購入できるので、入手性も良いです。