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リードフレームの取り付け方(はんだ付け方法)
先日、秋月電子で『リードフレーム』を購入してみました。
リードフレームは、ICの足だけを切り離したようなパーツです。
基板用リードフレーム SHP-001 (50本入)ー 秋月電子通商
商品説明欄を見ると、
「切り離されている足を基板にはんだ付けします。はんだ付が終わったら反対側を切り離して完成です(切断用の切り込みがあります)
と書いてあります。
しかし、いまいちピンときません。
そこで実際に取り付けてみましたので、良かったら参考にしてみて下さい。
リードフレームの実装手順
今回は、表面実装タイプのIC(PIC12F683)とそのSOP変換基板にリードフレームを取付けます。
1. 先にICを変換基板に実装する
まずは、先にICを変換基板にはんだ付けしておきます。
リードフレームを先に取り付けてしまうと、ICの実装面に突き出るリードフレームがジャマになり、背の低い表面実装ICは、はんだ付けがやりにくくなる場合があります。
2. ピン数に合わせてカット
ピン数に合わせてリードフレームをカットします。
8ピンのIC変換基板に取り付けるのであれば、4ピン並んだリードフレームを2個用意することになります。
3. リードフレームを差し込む
変換基板にリードフレームを差し込み、平らな場所に置きます。
4. 仮止め
基板とリードフレームを密着させるため、軽く指で下に押さえつけながら、対角線上にはんだ付けします。
5. 取り付け位置の調整
横から見て、「基板からリードフレームが浮いていないか?」「垂直に立っているか?」「2本のリードフレームが平行になっているか?」を確認します。
もしズレている場合は、仮止めしたところにはんだごてを当てて、リードフレームの位置を調整します。
※ピンが柔らかいので、多少の歪みは手で曲げて修正できます。
6. はんだ付け
全てのピンにはんだを盛ります。
7. 足をカット
足をカットしますが、手で折らないように注意してください。
リードフレームは細いので、軽く力を加えるだけで、すぐに曲がってしまいます。
切れるニッパーで、慎重にカットしてください。
8. 完了
足をキレイに整えて、作業完了です。
リードフレームのメリットとは?
そもそも、『ピンヘッダ』ではなく『リードフレーム』を使う意味があるのか?
商品説明欄には、
「ピンヘッダと比較してコストを抑えることができますので量産用途にも適しています」
と書いてあります。
では、実際に検証↓
- リードフレーム(50本)100円 ・・・ 1ピンあたり0.5円
- ピンヘッダ(1×40)35円 ・・・ 1ピンあたり約1.1円
- 細ピンヘッダ(1×40)45円 ・・・1ピンあたり約0.9円
8ピンのICに取り付けた場合のコストを計算した場合↓
- リードフレーム ・・・4円
- ピンヘッダ ・・・ 約8.8円
- 細ピンヘッダ ・・・ 約7.2円
たしかに安いですが、リードフレームはピンヘッダに比べて取り付けに手間が掛かかります。
手実装向きではないかもしれません。