- 記事公開日
風力発電でミニ四駆を動かす
「ミニ四駆を風の力だけで動かすことはできるのか?」
今回は電池を使わず、風力発電で得た電気だけでミニ四駆を動かしてみることにしました。
では、どうやって風の力から電気を得るのか?
使用するのは『水力・風力発電モーター』です。
水力・風量発電モーターについては、過去記事をご覧ください↓
水力・風量発電モーターは、風力や水圧などの力を加えてプロペラを回転させることで、電気が発生します。
その電気を取り出して、ミニ四駆の動力として使用します。
実は、水力・風力発電モーターの中身は、モーターです。
ミニ四駆に付属しているようなノーマルモーターに「プロペラ」を取り付けただけのものと思ってもらって大丈夫です。
モーターは電気を流せば回転しますが、逆に回転する力を加えると電気が発生します。
今回、そのモーターで得た電気で、また同じモーターを動かすわけですから、とても不思議な感覚ですね。
しかし、発電した電気でミニ四駆を動かすのは簡単な話ではありません。
風力発電・水力発電は、発電効率がとても悪いです。
勢いよくプロペラを回転させても、わずかな電気しか取り出すことができません。
ためしに、水力を使ってLEDの点灯を試みたのですが、ピクリとも光ません。
LEDはごくわずかな電気を流すだけで点灯するので、水道の水圧程度では全くパワーが足りていないようです。
そこで、今度は強く息を吹きかけてみました。
すると、わずかですがLEDを点灯させることができました。
モーターを回すには、LEDの約100倍の電気が必要です。
つまり、息を強く吹きかけた程度で発電した電気量では、そのままモーターに送ってもミニ四駆を動かすことはできません。
そこで、まずは発電した電気を一時的に蓄え、必要な電気が貯まったら一気に放出することにしました。
発電用モーターのプロペラが回転して電気が発生すると、その電気はダイオードを通り、コンデンサ(スーパーキャパシタ)に蓄えられます。
※モーターを回すには、普通のコンデンサでは容量不足なので、今回は容量の大きなスーパーキャパシタを使用しています。
ダイオードは、電流の逆流を防ぐためのものです。
ダイオードがないと、せっかく発電した電気がコンデンサへと流れず、モーターへと戻ってしまいます。
スーパーキャパシタに十分な電気が溜まったら、スイッチをON!
一気にミニ四駆のモーターへと電流が流れ込み、ぐぃーんと走り出す予定です。
さて、次が一番の課題です。
ミニ四駆を動かすために必要な電気を得るために、大量の風が必要になります。
どう考えても、効率的に風を得られる方法がありません。
ふーっ、仕方ない。
私の息で溜めるしかありません。
しかしこれが、めちゃくちゃ大変でした。
何度も何度も息を吹きかけますが、思ったように電気が溜まらない。
あまりにきついので、ハンディ扇風機に頼ってみますが・・・
ほとんど発電されず。
やはり自力で頑張るしかありません。
なお、どれくらい電気が溜まったか?は、テスタを使って、コンデンサの電圧を計測します。
コンデンサは電気が溜まると、電圧が上がります。
溜まった電気の量を直接測ることはできないので、測定した電圧を元に、おおよその貯蓄量を予想します。
今回の場合、目標電圧は3.3V。
これだけあればミニ四駆のモーターを最大限生かすことができます。
しかし、無理でしたー
息の力では、1.8Vが限界。
1.8Vを超えたあたりから、どんなに息を吹きかけてもパワー不足でそれ以上は発電できませんでした。
あと、体力的にもやばかった。
ずーっと、ふーふーしてたから酸欠やばい。
頭がクラクラ、ぼーっとしっぱなし。
ということで、今回は僕が命を削って溜めた1.8V。
これをミニ四駆に全力投入です!
3、2、1、GO!!
結果、1m位ゆっくりと走った後、すぐに止まってしまいました。
わずかな命でしたが、なんとか動かすことはできました。
ということで、風力発電の発電効率が悪すぎて、一時間頑張って息を吹きかけて電気を溜めても、ミニ四駆を動かせるのは少しだけでした。